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東南アジアから戻ってきて早いもので半年が過ぎようとしていた。旅から戻った俺は働きはじめていた。理由は次の旅をする為の資金つくりの為にだ。俺は半年で20万円の貯金を作った。そしてその半年間の間に様々な旅に関する本を読みあさった。その文章から想像できるであろう光景は、いっそう俺の旅心に火をつけた。だが俺は甘かった。計画では半年で30万円は貯めるつもりだった。実家暮らしで家賃が発生することもない。月5万円ずつ貯金すれば目標の30万円に達するはずだった。貯まらなかった理由は俺が無駄に浪費したからだ。俺は自分を怨んだ。

選択肢は3つだ。今、この資金で旅にでるか。期間を延長して貯めるか、それとも自分の持ち物を売って資金を増やすかだ。単純で我慢できない性格の俺は迷うことなく最後の選択肢を選んだ。部屋のテレビ、使わなくなったボロパソコン、俺の唯一の財産であった山ほどある漫画本。それを全て売り飛ばした。結果6万円の追加資金ができた。4万円程足りないが、俺は無一文になってまで旅を続けた経験がある。なんとかなるさ。

そうして俺はパソコンで格安航空券を探し始めた。

行き先は決まっていた。バックパッカーなら誰もが訪れる国、詐欺の国、魅惑の国、激安の国。


インドである。


インド入国にはビザが必要だということは事前に購入して穴が空くほど読みまくった「地球の歩き方~インド~」で知っていた。ビザ取得の方法は東京にあるインド大使館にパスポートと書類を同封して郵送する方法、または近隣国でビザを取得する方法の2種類があった。近隣国に行ってからインドに行くには勿論別途インドへの航空券が必要となってくる。今の俺にはそんな金は到底ない。迷うことなく俺はインド大使館に電話をかけた。

俺「あの、もしもし?インドビザが欲しいんですけど」

大使館職員「ペラペラペラペラペラ」

大使館職員はインド人だった。勿論英語での説明であったが、顔を見ても理解に苦しむ俺が電話越しで英語によるやりとりを満足にできるわけはなかった。俺は泣く泣く受話器を下ろした。そうなると近隣国でのビザを取得する方法以外ない。一番有名なのはあの憎き東南アジアはタイのカオサンで取得する方法である。俺は考えた。カオサンならば他にインドに行く旅人も必ず探せばいるはずだ。それにここ日本で旅の道具を揃えるならばカオサンで揃えた方が絶対に安い。この時俺はビザ代行サービスなるものを全く知らなかった・・・。チケットの購入まで時間はかからなかった。1番安いタイへの航空券を俺は買った。1ヵ月後、俺は再び旅人となる。そう思うと毎日が楽しかった。夜も眠れなかった。嫌になるほどガイドブックを眺めた。暇があればインターネットでインドの情報を集めた。

1ヶ月は案外早かった。しかしその旅立ちの4日前に事件は起きた。我が家の愛犬でが交通事故で亡くなったのだった。1歳半だった。いつもは外にでないように玄関のドアをキッチリ閉めるのだが、その時は何故か少しだけ隙間があいていた。ちょうど愛犬の通れる位の隙間が。俺が部屋で本を読んでいると家族が悲鳴をあげた。驚いて声のする方へ向かうと道路にグッタリと横になった愛犬マロンの姿があった。親父が急いで病院に連れて行けと言った。俺は車に乗せて隣町の病院まで走った。何度信号無視をしたか分からない。マロンを何度も読んだがピクリとも動かなかった。20分程いつもはかかる道のりを俺は10分を切る速さで病院に到着した。先生を呼んできてマロンを見せる。先生が聴診器を当てる。数秒後、先生は俺の顔を見て首を横に振った。即死だったようだ。せめて苦しまないで亡くなったのが救いだよと先生は言った。

翌日、俺と母はペット用の火葬場でマロンを弔った。1時間後、小さな子供用の骨壺に入ったマロンを職員から受け取った。ミニチュアダックスのマロンは、もっと小さくなった。俺と母は泣きながら家へ帰った。骨になったマロンを見て、ようやくマロンの死を実感した。その日、誰も我がでは夕食を取らなかった。

4日後、俺の旅立ちの朝になった。我が家は地方の田舎町で、成田空港に行くまで新幹線でもかるく3時間はかかる場所にある。フライトの時間は夜の7時、到着はタイ時間で深夜0時だ。俺は少しでも金を浮かせようと高速バスのチケットを予約した。そして出発する前に親に「必ず元気で戻る」と約束し、家を出た。

マロンの死で家族の気持ちが落ち込んでいたこと、それに拍車をかけて何の役にも立たない俺だが家から当分いなくなるという事実。それを思うと胸が痛かった。家の玄関を出て少し歩いたところで俺は思い出したかのように再び家に戻った。親がキョトンとして俺を見る。

俺「ごめん、マロンにお線香あげていくの忘れた」

母「そっか、マロンもちゃんと守ってくれるからお祈りしていくのね」

俺「うん。それに、俺が帰って来る頃にはマロンお墓の中だろ。だから今のうちに見ておく」

俺はマロンの骨壺を空けた。その時初めて骨を見た。涙がこぼれた。俺は母に言った。

俺「このマロンの骨、このお守りの中に入れてっていいかな?」

母「骨を?どうして?」

俺「マロンは1歳半で死んじゃったんだよ。本当はもっともっと俺等と生活していくはずだったのにさ。だから、俺が旅に一緒に連れて行く。マロンに色んな景色とかを見せてやるんだ」

母は何も言わないで頷いた。俺は骨壺から小さな骨のかけらを拾ってお守りの中にそっと入れた。そして再び家を出た。今度戻るときは3ヵ月後か、半年後か分からない。でも、絶対に戻ってくる。勿論元気な姿で。

俺は「それじゃ、行って来る」と大きな声で玄関で叫んだ。
コメント
この記事へのコメント
相変わらず旅に関することは決め方適当だなww


・・・・轢き逃げか・・・マロンの冥福を祈る
何も言わず送り出してくれたご両親に感謝だな
2010/05/21(金) 22:52:34 | URL | #-[ 編集]
はーん(´Д`)
マロンちゃん…


2010/05/21(金) 23:10:33 | URL | 飼い猫あくせる #-[ 編集]
これからもずっと、マロンに世界を見せてあげてください。
2010/05/22(土) 00:04:58 | URL | #-[ 編集]
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このコメントは管理人のみ閲覧できます
2010/05/23(日) 19:02:23 | | #[ 編集]
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