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寒い・・・寒すぎる。昨晩は気持ち悪い程に見えた星を眺める余裕もなく毛布にくるまっていたが寒さのせいで頭が痛く、ウトウトしては目が覚め、またウトウトしては目が覚めと熟睡できなかった。時計を持ち歩かない俺は今が何時か分からないので車で眠っているスタッフに時間を聞こうと震えながら布団から這い出た。太陽の位置からするに恐らく朝の8時前後だろう。車へ向かうとスタッフが暖かそうな寝袋に包まり熟睡をしていた。

俺「おはよー」

ス「・・・・・・・・グーグー」

俺「おい」

ス「・・・・・・・グー」

俺「ちょっと起きてよ」

ス「グーグー」

俺「おはよー!!!」

ス「うわっ!どどどうしたんだお前?何かあったか!?」

俺「いや何もないけど目が覚めたからさ。寒いから車乗せてよ。暖房つけよう」

ス「この車に暖房なんかないよ。お、もう7時か。お前朝飯食べるだろ?戻ろうか」

俺「また金取るんだろどうせ」

ス「いや朝飯はついてるからサービスだよ。よし、布団片付けるから持ってきてくれ」

俺「お前がやるんじゃねぇのかよ・・・・」

再び歩いて砂漠へ戻り布団を畳む。考えてみると砂漠で布団を畳む経験なんてこの先の人生にはたしてあるのだろうか。砂を掃い、肩に担いで車へ向かっていると突然の悲劇が起きた。

ブチッ

右足から嫌な音がした。恐る恐る下を見るとこれまでずっと共に歩いてきた愛用のビルケンさんが壊れていた。


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このサンダルは今から5年程前に地元のアウトレットでワゴンの中から選んだものだった。最初は近所を歩く時などに使っていたが、旅を始めてからはずっと共に世界中を歩いてきた言うなれば俺の相棒だった。カンボジアで強盗に襲われた時も、タイでニューハーフとキスした時も、ピラミッドに上った時も、ウユニへ行った時も・・・。いつかこの日が来るのは分かってはいた。今回カナダへ行こうとした時も新しいのを買っていこうかとも考えていた。しかし買わないでコイツで来た事には意味がある。俺自身いつまでもこんな旅を続けていくことなんて出来ないと感じ始めていた。そこでこのサンダルで歩けるところまで歩き、壊れてしまったらそこで旅をやめようと考えていたのだ。異様な程愛着があったので新しい相棒を迎える気は全くなかった。それがこのインドで壊れてしまうなんて。しかもこんな2週間やそこらで・・・。

サンダルの砂を掃い小脇に抱え車へ乗り込む。車内で改めてサンダルを見てみると結構ひどく壊れていた。裏はツルツル、表もヒビが入り金具は錆びていた。

ス「どうしたんだ?」

俺「ああ・・・ちょっとサンダル壊れちゃってさ」

ス「どれ見せてみろ」

俺「ここだよ」

ス「あー、これはもう駄目だな。随分長いこと使ったんだろう?インドで何かいいもの探すといい。ジャイサルメールはそこまで大きな街じゃないからデリーに戻ったら探すといい」

俺「あーそうだなぁ。このままじゃ歩けないもんなぁ」

車は砂埃をあげながら疾走し、昨晩食事をしたレストランへと到着した。既にホテルに宿泊した客は朝食を食べており、俺は案内されたテーブルで1人トーストにかぶりついた。


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こうして俺のサファリツアーは終了した。帰りは申し込みをしたホテルまでスタッフに送って貰う。

俺「ねぇ?せっかくここまで来たんだし何か他にジャイサルメールは見るところないの?」

ス「フォートはもう行ったのか?」

俺「フォート?」

ス「ああ。ほら、あそこに見えるだろう」

スタッフは草むらに車を停め、遥か遠くを指差した。目を凝らして見ると遠くに何か大きな茶色の建物が見える。

俺「あれがフォート?」

ス「そうさ。ジャイサルメールに来たらフォートに行かなくちゃな」

俺「んーじゃあ行ってみるよ」

ホテルスタッフに言われるがまま向かうと簡単にフォートヘ辿り着いた。多くの観光バスが駐車場に並び、観光客が多く歩いている。フォートは城の事でここジャイサルメールのフォートには今は多くの現地人が暮らしている。城の内部にはホテルやレストラン、土産物屋から安宿、果ては宗教施設まであり小さな街のようになっていた。


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場内を一通り散策してみるも目を見張るような観光名所はなく、2時間程で俺は城を後にした。「これからどうしようか」。ベンチに腰を下ろして半分壊れたサンダルを見ると「本当にこのまま帰っちゃおうかなぁ」などとも思っていると自然に駅の方へ俺は歩いていた。このまま何もすることは無いけれども久々の長距離移動に疲れていたことと、野宿翌日ということもあり、チケットの空き状況を確認すると再び町へ戻ろうとした。しかし暑い。夜とは打って変わって真夏のような暑さだ。ベンチに座り、売店で買った埃をかぶったコーラの栓を抜くと突然インド人のおっさんに話しかけられた。

イ「靴をみがかせてくれないかい?」

俺「ああ・・・いいや」

旅をしているとどこの国でも見かける靴磨き、今回もまたその類かと思った。

イ「あれ?これ壊れてるじゃないか」

俺「そうだよ。だから磨く必要もないんだって」

イ「ちょっと見せてくれないか?」

俺「いいよ」

イ「う~ん。勿体無いまだ使えるよ。よし、俺に修理させてくれないか?」

俺「修理?今?」

イ「ああ。100ルピーでどうだい?」

修理をするなんて考えてもいなかった。だがしかし仮に修理できるのであれば、これ以上に嬉しいことはない。それに100ルピーなんて日本円で160円、ただみたいなもんだ。

俺「お願いするよ」

そう俺が言うとおっさんはニコリと笑って自前のバッグから色々取り出した。何かの切れ端の合皮、アイスピックの先端に糸通しがついているような道具、頑丈そうな糸、それらを使って器用にサンダルを直していった。


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1時間程かかっただろうか、縫い終わったサンダルを見て「OK」と一言言うと俺に差し出した。

俺「おおお、すっげぇ!!!履いてみていい!?」

イ「勿論さ!これでまだ歩けるだろ?」

俺「うん!お!!おおお!!!いいよ!!いい感じ!!」

イ「俺の使ってる糸はストロングだから、まだ3年は使えるよ」

俺「おっさん有り難う!!嬉しいから100ルピーって言ったけど200ルピーあげる!」

イ「本当かい!?こちらこそ有り難うよ。じゃあサービスだ。サンダルをもう1回貸して」

おっさんはバッグから靴磨きの道具を取り出し、サンダルをピカピカに磨いてくれた。


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ボタンも金具も全て同じ色に塗られてしまったが、これもまた味があっていい。

「まだ歩ける!旅は終わらない!始まったばかりじゃないか」

テンションが上がった俺はおっさんと握手をし町へ向かって歩き出したが、迷った挙句夜に酔って仲良くなった外人と意気投合し翌日再び砂漠へ行くこととなったのであった。
コメント
この記事へのコメント
インドにも職人気質もった奴いるんだな

てかまた砂漠に行くのかよw
2012/01/17(火) 14:53:09 | URL | #-[ 編集]
なんか泣けた
2012/01/17(火) 16:01:02 | URL | #-[ 編集]
いい話だな。。。インドでもちゃんとした人がいるんだよな。
旅してるとカスばっか寄って来てなかなか出会えないんだけど。
2012/01/17(火) 20:55:44 | URL | #-[ 編集]
イイハナシダナー
320円以上の価値があるといっても過言ではないだろう
2012/01/17(火) 21:29:43 | URL | #-[ 編集]
これはまだ旅を続けなさいと神様が言ってるんですねー
2012/01/18(水) 11:39:45 | URL | #-[ 編集]
これこれ
南米のキャッツアイのときのおやじみたいな地元のいいやつとの出会い
こーいう話を待っていたぜw
2012/01/19(木) 17:21:31 | URL | #-[ 編集]
↑中東のターガーアイだろw
2012/01/19(木) 19:22:59 | URL | #-[ 編集]
いやいや、タイガーアイw
2012/01/20(金) 00:27:02 | URL | #-[ 編集]
なんか素敵だ。日本にいたら壊れたサンダルなんて棄てるし、それ以上にこんな出会いはないよな
2012/01/22(日) 03:22:04 | URL | #-[ 編集]
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