世界中をぷらぷらしてきた

2ちゃんねるニュー速vipの力で復活したブログ。全てのvipperに感謝!!ありがとうvipのみんな!
   人気ブログランキングへ   ブログランキング・にほんブログ村へ
ランキング登録しています。1日ワンクリッコ、応援宜しくお願いします(^ω^)
ツイッターはじめました。→ から是非フォローお願いします。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
lvljiko017762.jpg


翌朝、目が覚めると窓の外はドシャ降りだった。この雨ではさすがにマチュピチュになんぞ行けないであろうと俺は二度寝を決め込んだ。そして再び目が覚めたのは小腹が空いた昼過ぎの事であった。ウユニなどと比べると随分と低地だが、日本からのツアー客のほとんどが少なくとも何かしらの高山病の症状を訴えるというここマチュピチュに降る雨は肌寒いものがあった。

ベッドから体を起こして水を一口飲む。1人とは言え随分深酒をしたので少し頭が痛かった。俺はシャワーを浴び、その足で何か食べ物を買いに行く事にした。帰りの列車はリサを待てるだけの余裕を持って3日先のものを購入してある。受付で居眠りする宿主の横を通り抜け、宿の目の前にある商店でパンとハムを購入した。昨日まで快晴だったのに今日は雨。賑わっていた宿の前の通りも今日は人が閑散としている。宿に戻ると受付のおっさんが俺に話しかけてきた。

宿主「やぁ、今日は生憎の雨だね」

俺「おはよう。そうだね~、これじゃマチュピチュも大変だね」

宿主「ああ、この雨だからなぁ」


lIMGP6516.jpg


宿主と一緒に空を見上げると、青空が少し見えるものの辺りは濃い霧がかかっており、視界が悪い。

宿主「ところで君はもうマチュピチュには行ったのかい?」

俺「いや、まだだよ」

宿主「そうか、行くときは晴れるといいな」

俺「そうだね。でも既にチケットも購入してあるし、晴れるのを待つだけだよ」

宿主「チケットを?じゃあいつ行くんだい?」

俺「いやだから、いつって晴れたらだよ。それに俺は今ここで人を待ってるんだ。その人が来たら一緒に行く予定なんだよ」

宿主「なんだ・・・?話が見えないな。どれ、チケットを見せてくれないか」

俺「なんで?」

宿主「チケットには日付が入っているはずなんだ。もう既に購入したんだったら、そのチケットにはマチュピチュに入れる日が指定されているはずなんだが」

俺「え?」

宿主「とにかく1度チケットを見せてくれないかい?」

俺は急いで部屋へ戻った。購入したマチュピチュのチケットを見ると確かに日付らしきものが入っている。日付は・・・今日である。

俺「おおおおっさん!!!!日付ってこれ!?」

宿主「どれ・・・ああ・・・お前やっちまったな。これは今日のチケットだぞ」

俺「ええええ!?」

宿主「今日しか使えないチケットってことさ」

俺「そんな・・・俺・・・だってまだマチュピチュ行ってないよ」

宿主「残念だったな・・・またチケット買うしか方法は・・」

俺「いやいやいやいや!これ高かったんだよ!それにほら、まだ半券切り取られてないし!!」

宿主「もう無理だよ」

俺「じゃじゃじゃあ、今からでも行ける?」

宿主「もう帰りのバスがここに向かってる時間さ」

俺「ええええええええええええ」

宿主「残念だが、またチケットを買うしかないよ」

俺「はぁ・・・・」

悲しみにふけり、俺は部屋へ戻った。チケットを見ると確かに今日の日付が入っている。思い返してみると日付も記入した気がしないでもない。しかし今更どうあがいても返金されることは無いだろうし、今からマチュピチュへ向かうことも出来ない。タクシーで向かったところで生憎のこの雨だ。結局、俺は諦めてふて寝することにした。

翌日、更に翌日とアグアスカリエンテスの町には冷たい雨が降った。毎日のように宿のおっさんと天気の話をしたり、ネットカフェへ向かってリサとUさんからのメールをチェックしたが一向に返事はなかった。クスコへ戻る日の前夜、結局俺は1度もマチュピチュへ行くことなく相変わらず部屋でビールを飲んだくれていた。既に3連泊、部屋には飲み終えたビール瓶がそこらじゅうに転がっていた。

「次メールチェックして返信が無ければもう1人でマチュピチュに行こう。雨でも・・・」

そう決意し、俺は何度も通ったネットカフェへと向かった。いつものように店主にお願いし、ノートPCにLANケーブルを差し込む。多い日には1日に3度と通ったネットカフェ。それもこれが最後だ。祈るような気持ちでPCが立ち上がるのを待った。

新着メール1件。

奇跡の瞬間だった。送信者はUさん。

「ぷら君!返事が送れてごめん。なかなか列車のチケットが取れなくて、クスコからアグアスには直接行けなかったんだ。それで私達は今オリャンタイタンボって町にいます。乗り合いタクシーと、バスを利用してやっとここまでこれたよ。ぷら君は今どこにいるの?マチュピチュ、一緒に行きたいってリサがいつも言ってるよ。返事待ってま~す」


待ってま~すじゃねぇ!!!!!


待っているのはこっちである。Uさんが送信した日付は昨晩だ。その時点でオリャンタイタンボという事は列車にすらまだ乗っていないという事になる。ここマチュピチュがあるアグアスカリエンテスに来る方法は列車以外存在しない。すなわち、明日到着するにしても俺が到着した時刻と同じ昼過ぎになるであろう。そうすると町では再開できるかもしれないが、一緒にマチュピチュへ行くのは不可能という事になる。

俺はガックリと肩を落としてUさんにメールを作った。

「Uさんこんにちは、俺は3日位前から既にアグアスにおります。まだマチュピチュには行ってないよ。Uさんとリサに会いたかったからずっと待ってたんだ。でも、俺が乗るクスコまでの帰りの列車は明日の最終だから、俺は明日朝からマチュピチュに行く事にするよ。残念だけど仕方ないね・・・。俺、マチュピチュ観光してからしばらくはクスコに滞在するつもりだから、クスコに戻ってきて会えたら会おうって伝えてください。クスコではペンション八幡っていう日本人宿にいます。じゃあ、元気で!マチュピチュ楽しんで!」

きっとこのメールをUさんが確認するのはこの町に来てからになるだろう。その頃俺はきっと1人でマチュピチュを散策している頃だし、戻ったらすぐ列車に乗らなくてはならない。メールを送り終えた俺は明日のマチュピチュの天気を調べた。

天気は・・・相変わらずの雨。

その夜、5本のビールとハムで1人夕飯を食べた俺はベッドに寝転がって色々と考えた。長かったこの南米の旅もいよいよクライマックスのマチュピチュに差し掛かろうとしている。思い起こせば成田空港からアルゼンチンに到着した時には菜の花が咲いていた。そこからパラグアイ、ブラジル、チリ、ボリビアと抜けて今ペルーにいる。Pちゃん、Mさん、Yさん、ここまで来れたのも彼等がいたおかげだ。デジカメの小さな液晶画面でこれまで自分が見てきた景色や出会った人を思い返すと、不思議と涙が出た。

シーズンオフだからなのか、この宿に人の気配は無い。広々としたツインの部屋に1人ポツンとベッドに座っていると、どうにも寂しくて仕方がなくなったのであった。やはり旅は人との出会いに尽きると思う。ウユニ塩湖で見たあの景色も、リオのコルコバードから見た絶景も、きっと1人ではつまらなかっただろう。傍に仲間が居てくれたからこそ、あの景色が脳裏に焼きついているのだと思った。だが、明日のマチュピチュは1人で向かわなくてはならない。列車のチケットを買いなおせばいいだけだが、今の俺の財布の中にはチケットを買い直す余裕は無かった。少し・・・酒に金を使い過ぎた自分を俺は呪った。

翌朝、携帯電話のアラームで目が覚めた。まだ外は薄暗いが静まり返った部屋にかすかに聞こえる雨音で、カーテンを開けずとも外の天気がどうなっているのか分かった。歯を磨き、顔を洗い、食べ残したパンと飲み残したビールを腹に入れ俺は宿の受付へと向かった。

宿主「おはよう。今日は早いんだな」

俺「おはよう。今日クスコに戻らなきゃ駄目だからさ、今日マチュピチュに行く事にするよ」

宿主「そうか。じゃあ、チェックアウトだな?」

俺「うん、お願い」

3日分の宿代を清算し、おっさんに礼を言って俺は宿を出た。いざマチュピチュ!この雨でも行くしかない。宿の前の商店でカッパを購入し着込むも足元がサンダルなので既にビシャビシャだ。俺はジャブジャブと足音をたてながらマチュピチュへ向かうバス乗り場へと向かった。

朝1番のバス、それに加えてこの天候、バス乗り場へ向かう間に旅人とは1人もすれ違わなかった。不安を抱え、川沿いを下る。あと少しでバス停だ。カメラの充電は十分にある。きっと雨でもマチュピチュは素晴らしいだろう。自分のズブ濡れになっているサンダルを見ながらトボトボあるくと俺は何かしらの気配を感じた。不思議と目線が前方に行く。


・・・・・・・・・。


鳥肌が立った。


俺の視線の先には随分と離れているが2人の人影が見える。だが、その人影が誰なのか、どれだけ離れていても俺には分かった。リサとUさんだ。しばしお互いに立ち止まり双方を眺める。リサが両手を大きく振っている横でUさんが手で顔を覆いながら笑っている。俺は走った。

俺「ハァ・・・・ハァ・・・・」

リサ「ぷら~!!」

俺「リサ!!!Uさん!!!え!?なんで今ここに!?」

U「ちょっと~!メール見た~!?」

俺「うん、見たけど・・・まだオリャンタイタンボに居たんじゃないの?」

U「それは一昨日の話だよ」

俺「え?」

U「今日何日か分かる?」

俺「えっと・・・」

俺は勘違いしていた。勘違いして1日日付がズレていたのだ。そしてUさんが送ったメールは昨日のものではなく、一昨日俺に送ったものであったのだ。

U「もう~、私はクスコから列車で行きたかったのにリサが早く行くんだってきかなくてさ、クスコから乗り合いとバス使ってオリャンタイタンボまで行って、そこから列車に乗ったんだよ。それで手前で降りて今タクシーでここまで来たとこ」

俺「ええええええ!?」

U「で、君は今どこに行こうとしてるの?」

俺「どこって・・・マチュピチュだよ・・」

U「マチュピチュ!?この雨の中?」

俺「あれ?俺のメール見てない?」

U「見てないよ~。もうずっと移動ばっかしてきたんだから~」

俺「マジで?じゃあ、今ここで会ったのって偶然?」

U「偶然だから驚いてるんでしょ~」

俺「ちょっと・・・凄くない?あ・・・でもね・・・俺・・・」

俺は今日自分がクスコに戻らなければならない事、だから雨でもマチュピチュに行かなければならないことをUさんとリサに話した。

U「え~!!じゃあ一緒にマチュピチュ行けないじゃん!!」

俺「そういう事になるね・・・」

U「え~!!!」

俺とUさんの日本語による会話にキョトンとしているリサ。

俺「えっとね、リサ・・・ごめん!俺今日マチュピチュ行かないと駄目なんだ。だから、クスコに戻ったらまた会おう!それと、俺が今泊まってる宿なんだけど安いしキレイだし、ツインだからそこいいよ!名前はこれね」

リサ「え・・・?一緒に行けないの?」

俺「うん・・ごめん・・・」

U「仕方が無いよリサ、ぷら君は今日クスコに戻らないと駄目みたいだからさ」

リサ「じゃあ、私達も今日行こうよ」

U&俺「へ?」

リサ「だってぷら、今からマチュピチュ行くんでしょ?」

俺「そりゃ・・・行くけど」

U「リサ、今日は雨だし、私達も疲れてるでしょ?ぷら君とはクスコでまた会えるよ」

リサ「疲れてない。今日行く」

俺「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

U「あ~もう駄目だ。リサ言い出したら聞かないからなぁ・・・」

俺「マジで今日行くの!?雨だよ!?」

リサ「行く!!」

U「じゃあ、とりあえず荷物降ろさせて。宿案内してよ」

俺「う・・・うん」


雨が降りしきる中、再びもう登ることのないと思っていた石畳の道を俺達は3人で歩いた。
コメント
この記事へのコメント
リサかわいいな、結婚してくれ
2010/11/25(木) 14:09:17 | URL | #-[ 編集]
やっと合流か胸熱
2010/11/25(木) 16:53:22 | URL | #-[ 編集]
ドラマチック……
2010/11/25(木) 19:18:55 | URL | #-[ 編集]
おおおおおおおおおぉぉぉぉぉ

良かったな、ぷらぷらw
2010/11/25(木) 22:29:56 | URL | おもしろい名無しさん #-[ 編集]
よかったな。会えて本当によかったな
2010/11/26(金) 00:41:41 | URL | #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://purapura2vipper.blog121.fc2.com/tb.php/165-d2621462
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。