世界中をぷらぷらしてきた

2ちゃんねるニュー速vipの力で復活したブログ。全てのvipperに感謝!!ありがとうvipのみんな!
   人気ブログランキングへ   ブログランキング・にほんブログ村へ
ランキング登録しています。1日ワンクリッコ、応援宜しくお願いします(^ω^)
ツイッターはじめました。→ から是非フォローお願いします。
lvljiko017762.jpg


観光を終えリサの家に戻ると既に夕飯の時間であった。思い起こせばここ韓国に到着した日以外は全てリサママの店でご飯をご馳走になっている。しかしこの日はリサママの店は休みであり、リサパパ、リサママ、リサ、俺の4人で夕飯を食べることとなった。相変らずリサパパは無言だ。食卓にはご飯、ビール、炒め物、スープ、キムチが並ぶ。

リサママ「ところで今日はどうだったの?」

リサ「凄く楽しかったよ~」

俺「いい思い出になりました」

リサ「それでね、ぷら明日帰るんだって」

リサパパ「!?」

リサママ「ぷら?本当に?もっと居たっていいのよ」

リサ「そうだよ~」

リサパパ「オホン!!」

俺「本当はずっと居たいけど・・・でもやっぱり戻るよ。いつでもまたスグに遊びに来れるし!」

リサママ「そう・・・?」

リサ「ぷら?飛行機の時間は何時なの?」

俺「それがさ・・調べたら朝の5時過ぎなんだよね・・・」

リサ「はやっ・・・」

俺「だからさ、俺夕飯ご馳走になったらここ出るよ。今日は空港付近で一泊することにする」

リサママ「何言ってるの!朝送ってあげるから気にしないでユックリ寝なさい」

俺「それは悪すぎるよ。だってここから空港まで2時間以上車でもかかってたし・・」

リサ「お母さん送ってくれるって言ってるし大丈夫だよ」

俺「本当にいいの・・?」

リサママ「勿論よ。それじゃ、明日は早起きしないと駄目ね。今日は部屋でユックリ休みなさい」

俺「はい」

その後、軽く食事をしシャワーを浴びさせて貰った俺は部屋で荷物のパッキングをしていた。

コンコン

リサ「ぷら~?入っていい?」

俺「お、いいよ~」

リサ「ぷら?眠い?」

俺「いや、全然眠くないよ」

リサ「へへ~。ちょっと一緒にお酒飲もう」

俺「うん?ここで?」

リサ「うん。ここで」

俺「リサまた酔っ払うんじゃないの~?」

リサ「大丈夫!私は1杯しか飲まないから」

そう言うとリサは後ろに隠したビールとコップを目の前に差し出した。リサの家はオンドルというシステムで床も暖かい。俺達は床に座ると改めて乾杯をした。

俺&リサ「かんぱ~い!」

リサ「ふぅ~。やっぱり美味しくない。ちょっと待ってて。ジュース持ってくる」

俺「あははwOK」

リサ「おまたせ!」

グビグビ・・・

リサ「ぷはぁ~!ジュース最高~!」

俺「本当に子供だなリサは~」

リサ「そんなことないよ!」

俺「でもさ、こうやって椅子に座らないで地面に座って酒飲んでると旅してた頃の事を思い出すなぁ」

リサ「そうなの?」

俺「うん。色んな国でこうやって、その土地の酒飲んでたんだ~」

リサ「ぷらっていっぱい色んな国に行ったんだっけ?」

俺「そこまで多くはないけど、それなりに旅してたよ~」

リサ「ふ~ん。どこの国が1番いい?」

俺「そうだな~。難しいなぁ」

リサ「どこどこ?」

俺「出会いとか、景色とか、色々あって1番は決められないやw」

リサ「韓国はどう?」

俺「韓国?俺は大好きだよ」

リサ「ほんと?」

俺「勿論!むしろ大好きだよ」

リサ「やった~!なんか日本人って韓国嫌いな人多いから」

俺「それ言うなら韓国の人も日本嫌いじゃない?」

リサ「そうかも・・・でも私は大好きだよ!でも私は韓国嫌い!」

俺「ちょwww」

リサ「はぁ~、ぷら帰るのか~」

俺「またスグ遊びに来れるよ。今度はUさんも一緒にどうだろ」

リサ「うんうん!!会いたい!!」

俺「リサはさ、これからどうするの?またオーストラリア行くの?」

リサ「ん~、まだ分からないんだぁ」

俺「そっか。そんな簡単な問題じゃないもんね」

リサ「ぷらは?」

俺「俺?俺は今度は北米に行きたいんだ~」

リサ「北米?カナダとか?」

俺「ああ、正確にはアメリカから北上してアラスカまで行ってオーロラ見たい」

リサ「オーロラ!!!いいなぁ~!私も行きたい!」

俺「いいね!一緒に行こうぜ!!」

リサ「うん!!行きたい!!」

俺「はぁ~。なんか不思議だな~。なんで俺ここに居るんだろ」

リサ「そんなの、友達になったからじゃん」

俺「そりゃそうだww」

リサ「ねぇ、ぷら?手出して」

俺「?」

リサ「よいしょ」

俺「ちょwwww」

リサは俺の手にボールペンで数字の「8」という字を書いた。

俺「なにこれ?」

リサ「おまじない」

俺「へ?どんな意味あるのこれ?」

リサ「秘密~」

俺「なんだよ・・いいよ。帰ったら調べるから」

リサ「へへへへ」

それから俺達は日付が変わる位まで部屋で語り合った。それからリサはリサママの寝室へ、俺はリサのベッドへと潜り込んだ。昼間に出かけていたせいもあってか、この日はスグに眠ることができた。そして・・・・。


リサママ「ぷら!!起きなさい!!遅れるわよ!!」

俺「う・・・・うん・・・」

リサママ「リサも起きなさい!!!」

廊下でリサママの声が響いている。

フラフラになりながら荷物を持ってリビングへ向かう。

リサママ「それじゃ送って行くからね。リサ、準備はいいの?」

リサ「眠い~。ノーメイクでいいかなぁ」

リサママ「化粧なんか車の中でしなさい」

リサ「うん~」

俺「あ、リサパパにお礼言わないと・・・でも寝てるよね・・・」

リサパパ「おはよう」

!!!!!

俺「え・・・あの・・・わざわざ起きて・・・?」

リサパパ「帰るのか?」

俺「はい・・・。お世話になりました。有り難う(リサに教えて貰っていたので韓国語で言えた)」

リサパパ「ちょっと待ちなさい」

俺「?」

リサパパ「これ、お腹がすいたら食べなさい」

俺「ちょwwwwバwwwナwwwナwwww」


lDSC02201.jpg


リサパパは何故か俺にバナナを手渡すと部屋へ戻っていった。家を出てリサママの車で空港まで送ってもらう。夜中という事もあってか道路はガラガラで随分と早く空港へ到着することができた。

リサママ「リサ?私は戻るからぷらを見送ったらバスで戻ってきなさいね」

リサ「うん!ありがと~!」

俺「え!?リサ大丈夫だよここで!わざわざ悪いよ」

リサ「そんなことないよ~。お母さん有り難う~」

リサママ「ぷら、じゃあまたいつでも遊びに来なさいね!」

俺「ああああ・・・もう・・・本当に有り難う!!日本にも是非遊びに来てね!!」

リサママ「ふふふ、いつか行けたらいいわね。じゃあね~」

リサ「じゃ、行こうか」

俺「うん!」

空港内へと入り、搭乗手続きをして身軽になると俺はリサとカフェへ入った。

リサ「あと何分位?」

俺「30分はあるかな」

リサ「じゃ、朝ご飯食べよ!私ドーナツ食べる~!ぷらは?」

俺「食えねぇよwww俺はコーヒーだけもらおうかな」

それから飛行機に乗るまでの30分は静かだった。今まで明るく話しかけてきていたリサもどこか物静かで、俺が馬鹿みたいな話をふっても「クスッ」と笑うだけだった。そこで俺は思いついた。

俺「リサ?俺日本に戻ったらUさんとも飲もうって話してたんだよ。で、このデジカメでムービー撮ろうよ!リサからUさんへのメッセージ!」

リサ「いいよ~」

俺「よし、じゃ、ちょっと待ってね~。よし、これでっと・・・・OK!準備いい?」

リサ「うん!」

俺「はい、どぞ~」

~撮影中~

リサ「Uちゃん?お久しぶり~!今ね、ぷらと一緒に韓国の空港にいるんだよ!元気してた?ここ数日ぷらといっぱい遊んでいろんな所行ったよ~。でも・・・・・・ぷら・・今日帰るんだって・・・」



リサ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

??

リサ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

俺「リサ?」

リサは泣いてた。

俺「ちょちょちょ・・・。どうしたの?」

リサ「なんか寂しい」

俺「そんな泣かないでよ・・・・またスグ遊びに来るよ」

ちょうどこの時、空港から搭乗のアナウンスがあった。

俺「リサ・・・俺そろそろ行かないと・・・」

リサ「グスッ・・・うん・・・。もう大丈夫!また遊びに来てね!」

俺「うん!」

リサ「メールしてね!私も送る!」

俺「うん!!」

そして俺は出国ゲートへと向かった。リサが見送れるのはここまでだ。俺はゲートの前で立ち止まるとリサの方を振り返った。

俺「リサ?」

リサ「うん?」

俺「だ・・・抱きついていい?」

リサ「へへ・・・・いいよ」

5秒程、俺は思いっきりリサを抱きしめた。

リサ「ぐぅぅぅ~・・・・ぷら・・・苦しい・・・」

俺「ふぅ。満足した!!じゃ、戻るぜ!!!」

リサ「うん!ぷら、元気でね!」

俺「うん!」

そうして俺はリサから離れ、出国ゲートをくぐった。何度も何度も後ろを振り返りリサに手を振った。

リサ「ぷら~?」

俺「なんだよ~?」

互いに大声で話す。

リサ「また、会えるよね?!」

俺「当たり前じゃん!じゃ、またねリサ!!」

最後はずっと手を振り合って別れた。

そしてその後・・・。


lDSC02202.jpg


俺は所持品チェックでリサパパから渡されたバナナを没収されつつ、飛行機へ乗り込むのであった。



~韓国番外編~

     完
lvljiko017762.jpg


朝、寝苦しくて目が覚めると腹の上にリサが乗っていた。

俺「ちょっと・・・重いよ・・何してんの・・・?」

リサ「おはよー!ぷら起きないんだもん。今日はおでかけだよ!」

俺「え?どこに?」

リサ「ぷら、冬ソナ好きって言ってたからドラマのロケ地に行くんだよ~」

俺「いや・・好きって言うか・・・その・・」

リサ「お母さんがターミナルまで送ってくれるから、早く起きてシャワー浴びてきて」

俺「あい・・・」

そう言えば以前韓国のイメージで「冬ソナ」と答えた事があった気がする。ベッドからノソノソと起き上がり、リサパパがリビングに居ないのを確認すると俺はそそくさとシャワーを浴びるべく浴室へと駆け込んだ。外気温は氷点下、家の中はポカポカとは言えども寝起きのシャワーは一瞬で俺の眠気を吹き飛ばしてくれた。シャワーを浴びながら俺は考えた。そろそろ日本に戻らないといけない。かれこれ1週間程お邪魔しっぱなしである。リサパパとの兼ね合いもあるし、どう考えてもこれ以上お邪魔してしまっては申し訳ない。なぁ~に、会おうと思えばスグ会える。飛行機で2時間程度の移動なんぞ長距離移動を繰り返してきた俺にとって一瞬の出来事である。シャワーを終え、部屋に戻るとリサがお出かけ前の化粧をしていた。

リサ「もうちょっとだけ待ってね」

俺「うん。リサ?俺明日日本に戻るよ」

リサ「え?!」

俺「もう1週間だしさ、そろそろ戻ろうかなって」

リサ「まだいいじゃん・・・」

俺「うん~。でもこれ以上お世話になるわけにはいかないよ。それにまたスグ会いにこれるしさ、リサも良かったら日本に遊びにおいでよ。俺の住んでる場所なんか田舎だから何も無いけどさ、自然はいっぱいだから結構新鮮かもよ?」

リサ「うん~。でも本当に明日帰るの?」

俺「うん!またお金貯めて遊びにくるから、また遊んでね」

リサ「勿論だよ~」

少ししんみりしてしまったが、その後俺達は無言で各々出かける準備を整えた。準備が済み、リサママの車でバスのターミナルまで乗せて貰う。どうやら今日向かう先は南怡島という場所のようだ。名前からして離島である。

俺「ここから遠いの?」

リサ「2時間くらいかな?バスで移動して船に乗るんだよ~!楽しみ~!」

俺「へぇ~!船かぁ。そういえば船って旅してて乗ったこと・・・あったわ」

俺はヨルダンからエジプトまで移動した貨物室のフェリーを思い出した。

リサ「どしたの?」

俺「いや、ろくな船乗ったことなかったなぁと思って」

リサ「船って言っても10分位みたいだよ。なんかデートみたいだね!」

俺「そういえばリサと2人で観光とかあんましたことないよね~。緊張するわ~」

リサ「全然緊張してるそ素振ないじゃん・・・」


lDSC02110.jpg


ターミナルへ到着し、バスのチケットを購入する。どうやら高速道路を移動するバスらしい。中には結構大荷物を持っている人もいる。

俺「なんか引越しみたいだね」

リサ「本当だね。そろそろお正月も終わりだから皆戻って行くんだと思うよ」

俺「あ、なるほど。帰省ラッシュなのか」

リサ「ねぇ?」

俺「うん?」

リサ「寝たら怒る?」

俺「いやwwどうせ寝るだろうと思ってたから・・どうぞ」

リサ「うん!ぷらも寝る?」

俺「いや、俺は眠くないから景色でも眺めてるよ」

リサ「わかった。じゃ、これ貸してあげる」

リサが貸してくれたものはi-podタッチだった。ハングル表記のタッチをポチポチ押しながら暇を潰す。

俺「リサ・・・?リサ?」

リサ「なぁに?」

俺「写真見てもいいの?」

リサ「うん、いいよ~」

俺は写真を見た。南米での写真が大量に入っていた。オーストラリアからの旅立ちと、ペルーで俺と再々会するまでの足取り、リサが見てきた景色、出会ってきた人々、そして俺も写っているマチュピチュの写真。不思議な感じがした。あの時、あの場所で出会った韓国人の女の子と俺は今韓国でバスに乗っている。まさかここまで仲良くなるとなんて思ってはいなかったし、ここまで好きになっているともまた、思ってはいなかった。

2時間程してバスは別なターミナルへと到着した。

俺「リサ!?起きて!リサ?」

リサ「む~。寝たぁ~!」

俺「なんか到着したよ?降りるの?」

リサ「うん!行こう!ぷら?外寒いから暖かくしてね」

俺「あい。なんか子供扱いだな今日は~」

リサ「よし、タクシーに乗って船のるとこまで行こう~」

俺「うん!」

船着場へ到着すると、そこは観光客で溢れかえっていた。大型バスが何台も停車しており、中には日本語で書かれた観光バスも多く目にとまった。冬ソナ効果、恐るべし。

俺「じゃ、チケット買おうか。並ぼう」

リサ「ううん、このチケット韓国人料金と外国人料金で別なんだよ。ぷら、今日は韓国人ね!」

俺「なにそれwww」

リサ「そっちの方が安いの!私買ってくるから、いい子でここで待っててね」

俺「いい子ってwww」

リサ「はい、これ舐めて待ってて」


lDSC02112.jpg


リサは俺にチュッパチャップスを手渡すと、列へ並びチケットを購入してきた。

リサ「じゃ、行こう~!」

汽笛が鳴り、ユックリと船が動き出す。

リサ「ぷら?寒い?」

俺「うん?大丈夫だよ」

リサ「じゃあさ、外に出ない?10分位だし外に出ようよ~」

俺「うん!いいよ」

俺とリサは船の甲板へと出た。陸からは次の船を待つ観光客が手を振っている。俺とリサはその客の集団に向かって負けじと手を振った。なんて楽しいんだ。こんな気持ちで旅行をしたのは初めてかもしれない。今まで荒んだ心で旅をしていたのはきっと、同行者の問題であろう。Iさん、Mさん、すまん。俺はリサと旅をしたかった。

少しずつ離れていく陸地。日差しはあるが水の上なので吹きつける風は若干寒い。

俺「あ~、なんか少し寒いけど気持ちいいなね」

リサ「(ガタガタガタガタガタ)」

俺「ちょwwwリサwww」

リサ「寒い!ぷら、中に行こう!」

俺「あいww」

船はあっという間に島へと到着した。ゾロゾロと降りる観光客に混ざり、俺達も船を後にした。そして島をグルリと一周した。ところどころにドラマで見たシーンと同じ風景に出くわすと、隠れ冬ソナファンの俺はやたらとテンションが上がった。


lDSC02122.jpg


lDSC02124.jpg


lDSC02141.jpg


途中、昼食を一緒に食べて船の最終まで満喫した。と言っても内容は半分以上島にあったカフェで延々とだべっていただけだったけれど。その後、再びタクシーでターミナルまで戻り、バスで朝来たターミナルまで戻る。帰りはリサも俺もすっかり眠ってしまい、途中俺が目覚めると俺の肩にもたれかかってリサが眠っていた。もう、延々とこの時が続けばいいのに・・・・。しかし明日の朝には俺は日本へ戻らなくてはならない。それを思うともう一度目を瞑り眠るわけにはいかなかった。俺はバスがターミナルに到着するまで、ずっとリサの頭を撫で撫でして過ごした。


lDSC02145.jpg
(リサin南怡島)


次回、最終回です。
lvljiko017762.jpg


玄関の扉がガチャリと閉まる。ホッとしたような、なにか寂しいような、複雑な気持ちであった。考えてみればやはりリサパパには申し訳ないことをした。やはり嫌なのだろう。俺だって仮に将来自分の娘が突然外国人を連れてきて家に泊めたら何だと思ってしまうだろう。ましてその男が可愛い我が子を酔っ払わせて連れ帰って来たとなったら包丁を持ち出しかねない。こうなる運命だったんだ。仕方が無い、リサには後からメールすることにして当初の予定通りに釜山へ向かおう。ここ数日というか韓国に来てからずっとリサ家にお世話になっていたので宿泊費はおろか食費も一切かかっていないので財布の中はまだまだホクホクである。だがしかし、玄関に背を向けエレベーターのボタンを押したところで俺は気が付いた。


荷物部屋じゃん・・・・。


どうしよう。今インターフォンを鳴らしてもリサパパが出てくるのは目に見えている。これは困った。そうだ、リサママが居るじゃないか!店の片付けをしてから戻ると言っていたのでマンション入り口で待っていればきっと来るはずだ。俺はエレベーターで外へ出た。道路にこそ雪は無いが、数日前に降り積もった雪が駐車場にはまだ随分と積もっていた。寒い・・・寒過ぎる。ベンチに腰掛けてリサママを待とうにもベンチには雪が降り積もっている。5分・・10分と駐車場をウロウロと歩き回るもリサママが帰ってくる気配は無い。考えてみるとここまで20分程タクシーに乗ってきたので片付けしてからリサママがここに現れるには30分以上かかるだろう。という事は今から20分以上はここで待ち続けなければならない。無理だ・・・。

都合のいいことにリサの家は大通りに面しており、横断歩道を渡れば目の前にコンビニがある。俺はそこで冷えた体を温めるためにチャミスル(焼酎)とイカを購入した。そしてイカをしゃぶりながらリサママの帰りを待った。されど待てども待てどもリサママの姿は見えない。このままここに居たら凍死してしまう。だが今更宿を探そうにも宿がどこにあるか分からない。俺は泣きそうだった。(気温は-10度程)

そんな時、大通りに1台の車が止まった。タクシーだった。そして降りてきたのはリサママともう1人の女の人だった。リサママはその友達と思しき女性と少し会話をするとこちらへ歩いてきた。勿論、今頃部屋で眠っていると思っているので俺の存在には気付いていない。俺は思い切ってリサママを呼んだ。

俺「リサママ?」

リサママ「ギャーーーー!!!」

俺「リサママ!!俺!!俺だよ!ぷらぷらだよ!」

リサママ「ぷら!?どうしたの!?」

俺「それが・・・・」」

俺は必死でことの経緯を説明しようとした。だがリサママと俺だけである。会話が成立するわけがなかった。

俺「それで、荷物だけ取っていいかな?俺他に泊まるよ!」

リサママ「さ、寒いから早く入るよ!待っててくれて有り難うね」(多分こんな感じ)

俺「違う違う!俺、ここ、出る!OK?」

リサママ「そう言えばリサは?」

俺「リサは寝てると思います」

リサママ「あの子ったら!!だからお酒飲むなって言ったのに(怒)!!」

俺「あああ・・・通じねぇ・・」

リサママ「ぷら、とりあえず中に入るわよ。飲み足りないなら家で飲みなさい」

俺「いや、この酒はその・・・」

リサママ「ほら早く」

埒があかん。仕方が無い、どちらにしても中に入らないことには荷物は運び出せない。俺は腹をくくって再びマンションの入り口へとやってきた。リサママが鞄から鍵を取り出し、扉を開ける。俺はリビングにリサパパが居ないか恐る恐る中へと足を踏み入れた。そこにリサパパの姿は無かった。リサパパは自室へ戻っているようだ。しかし部屋から灯りがもれているので眠ってはいないようだ。俺はそそくさと部屋へ行きキャリーバックに脱ぎ捨てた服や荷物を押し込んだ。その時だった。

リサママ「ぷらー?!シャワー!OK~?」

俺「あわわわわ・・・そんな大声で・・・」

俺「シャ・・・シャワーはOK!大丈夫!今日は大丈夫だよ!」

リサパパに聞こえる・・・。しかしそう思った時には時既に遅し。部屋から顔を出してリサママに「静かに・・・」とジェスチャーした俺と、大声に気付いたリサパパが部屋から顔を出し、俺と目が合った。詰んだ瞬間だった。俺は必死で謝った。荷物をまとめ、今すぐ出ると必死で伝えた。その異変に気付き、リサママがキレた。

リサママ「何言ってるの!?」

俺「いや・・その・・・俺、今、ここ、出るから」

リサママ「なんで?!」

リサパパ「ペラペラペラペラペラ!!!」

俺「はわわわ・・・」

リサママ「ペラペラペラペラペラ!!!!」

俺「ちょwww喧嘩wwwしないでww」

リサママ「ぷら!」

俺「は、はい!!」

リサママ「スリープ!OK!?」

俺「お・・・OK・・・OKです」

俺はドアを閉め、部屋に入った。外ではリサママとリサパパが言い争っている。とてもドアを開けて外に出る勇気はない。かといって布団に入り眠るわけにもいかない。言い争う声をしばし聞いていたが、次第に収束に向かい、いつしか声はしなくなった。そして・・・俺もいつの間にか眠ってしまっていた。

翌朝、目が覚めると10時を回ったところであった。昨晩遅かったこともあってか随分と寝過ごしてしまった。ここでまず最初のピンチが訪れた。トイレに無性に行きたいのである。くだらない事だがこれには困った。30分程我慢をしたが生理現象は我慢できない。俺は意を決して外へ出た。ソロリソロリとリビングへ向かうとリビングのソファーにパジャマ姿のリサがチョコンと座ったいた。

俺「あ、リサ。おはよ~」

リサ「ぷら~><昨日ごめんね」

俺「いや、全然大丈夫だよ。リサごめん、ちょっとトイレ」

~トイレ後~

俺「ふぅ~」

リサ「ぷら、ほんとごめんね。お母さんに聞いたよ」

俺「ああ、いや全然大丈夫だよ。でもさ、ほらやっぱこれ以上お邪魔できないから、俺ホテルに泊まるよ」

リサ「大丈夫だよ。ちゃんと話したもん」

俺「ううん、でもリサとも遊びたいから遊ぼうね」

リサ「嫌」

俺「ちょwww」

リサ「ぷら朝ご飯食べる?」

俺「へ?いや、朝は大丈夫だよ」

リサ「じゃ、散歩しない?今日はちょっとユックリしよう」

俺「う・・うん」

リサ「ワンちゃんも連れてっていい?」

俺「いいよ~」

リサ「着替えてくるから、ぷら先に外で待ってて~」

俺「あい」


lDSC02097.jpg


lDSC02099.jpg


外は昨晩と同じ、道路に雪は無いが駐車場や歩道には沢山の雪が降り積もっていた。

リサ「お待たせ~」

俺「うはwそんな日本語知ってるんだ」

リサ「日本人の友達いるもん」

俺「他にどんな日本語知ってるの?」

リサ「なんでやねん」

俺「関西弁ww」

リサ「どないやっちゃうねん」

俺「なんで関西弁ばっかw」

リサ「ロン毛!」

俺「会話になってねぇwww」

リサ「ねぇぷら~?本当に気にしないでいいんだよ」

俺「あ・・・うん」

リサ「あのね、今日お母さんの誕生日なの」

俺「へ?マジ?」

リサ「うん、何かプレゼントあげたいんだけど何がいいかな?」

俺「う~ん。無難にいくならお花とかいいんじゃない?」

リサ「花かぁ。喜ぶかな?」

俺「どうだろ?でも嫌じゃないんじゃない?」

リサ「お花とかあげたことないから緊張する~」

俺「じゃあ、きっと喜ぶと思うよ」

リサ「じゃあさ、今晩またお母さんのお店行って渡すから付き合って」

俺「う・・・うん」

これは今思うとリサの作戦だったんだろうなぁ。

リサ「じゃ、散歩しながらお花屋さん行こう!」

俺「OK!」


lDSC02098.jpg


それからマンション周りの雪道をフラフラと歩いた。

リサ「ぷら?明日どこか行きたいとこない?」

俺「う~ん。むしろ何があるか分からないよ」

リサ「韓国で好きなものって何かある?」

俺「なんだろうなぁ。冬ソナ!」

リサ「なにそれ?」

俺「あれだよ・・・ヨン様」

リサ「本気で言ってるの?ぷら好きなの?」

俺「いや、好きではないけど韓国で1番思いつくのはヨン様だよ」

リサ「じゃあ・・・明日はそこ行こう」

俺「そこ?」

リサ「そのドラマの撮影した場所があるんだ」

俺「へぇ~、いいじゃんいいじゃん」

リサ「じゃ、明日はそこね!」

俺「うん、それでさ、俺明後日には戻ろうかなって思うんだ」

リサ「えええ・・・・もう・・?」

俺「うん、でもこんな簡単に遊びに来れるならまたスグ来るよ。むしろリサも日本においでよ」

リサ「うん!!!」


lDSC02191.jpg


それから花屋へ向かい、俺も少しお金を出して花束を購入した。

俺「リサママ喜ぶかな?」

リサ「ね!楽しみだね!」

その夜・・・俺達は花束を持ってリサママの店を訪れた。

俺「またまたお邪魔しま~す」

リサママ「あら~、また来てくれたの?」

リサ「じゃ~ん!プレゼント!誕生日おめでとう!」

リサママ「あら~!!有り難う~!!」

リサ「この花束ね、ぷらも買ってくれたんだよ」

リサママ「ぷら~!サンキュー!!何か食べたいものある?」

俺「あ・・・じゃあビールを少々・・・」

リサママ「今ユッケ作ってたんだけど食べない?」

俺「ユッケ!?好き好き!!食べる!!」


lDSC02192.jpg


そして今宵もリサママの誕生日だというのにしこたま酒を飲ませてもらい、マンションへと帰るのであった。
lvljiko017762.jpg

酔っ払いのおっさんが俺の好きな女の子を泣かせた。もうキレるには十二分な理由であった。

従兄弟「ぷら君?ちょっと待てよ」

俺は席を立ち、おっさん共が座る席へと向かった。後ろでリサが俺の名前を呼んでいるがもう止まらなかった。俺はおっさんに日本語で言ってやった。

「アンタにゃ関係ないだろ。なんか迷惑かけたかよ!?」

おっさん2人はポカーンとして俺の事を見ていた。

リサママ「ぷら?」

リサママに呼ばれ、俺はふと我に返った。席を見ると従兄弟君もリサも手招きをしている。悔しさが収まらなかったが日本語で叫んだところでコイツ等には通じない。それにここはリサママのお店で、あのおっさん共もきっと大切な客だ。俺はおっさん達を睨みつけて席へと戻った。

席へ戻ってスグ異変に気付いた。先程までカウンターの中にいたリサママの姿が見当たらない。が、次の瞬間。


リサママ「んふぇをhッふぉwfくぉのい!!!!!!!」


リサママはおっさん共の目の前でブチキレた。おっさん達は渋々文句を言いつつ、支払いもしないで店を出て行った。リサママはその後俺達の席へ来てリサにお金を渡した。

リサママ「リサ?今日はもうお店閉めるから何かおつまみ買ってきて。頭に来たから私も飲むから」

俺「ええええ?!」

リサ「うん・・・・ぷら?何か食べたいのある?」

俺「いや・・・別にないけど・・・」

リサ「じゃ、ちょっと付き合って。行こう?」

俺「う・・・うん。行ってきます」

リサママ「凍ってて滑るから気をつけるのよ!」

階段を登り、店の外へ出るとそこは別世界のようだった。どこに何を買いに行くか分からない俺はただただリサの後ろをついて歩いた。とてもじゃないが、気まずくて話しかけられる雰囲気ではなかった。しかし落ち込んでいるリサを放ってはおけない。

俺「リサ?ははは・・・なんだよ?アイツ等。頭おかしいんじゃねぇの?」

リサ「うん」

俺「あんな奴の言うことなんか気にしなくて大丈夫だよ」

リサ「うん・・」

俺「それにしてもリサママ、格好良かったよなぁ。一括だもんね!」

リサ「ねぇぷら?」

俺「うん?」

リサ「私、言われたの初めてじゃないんだ。やっぱり気持ち悪いのかなぁ」

俺「そんなこと無いよ!似合ってるよ?」

リサ「うん・・・有り難う」

俺「それよりリサ?何買うの?」

リサ「ぷら、トッポキ好き?」

俺「ああ、あの餅みたいなやつ?」

リサ「餅?」

俺「あ・・ああ。日本にも似た様なのあるんだよ。好きだよ」

リサ「じゃ、トッポキ買いに行こう!」

俺「おk!」

リサは急にテンション高目で話し出した。きっと、お客である俺に少しでも嫌な思いをさせないようにとの気遣いだったんだろう。俺達はトッポキを買い、リサママの店へと戻った。


lDSC02156.jpg


リサママのお店は結構オシャレである。階段を下ると大きな看板が目に入る。その看板を折り返し、更に地下に降りるとお店があるのだ。

リサ「ただいま!買ってきたよ」

リサママ「お帰り、さ、飲みましょ!」

俺「ちょwwwリサママ既にジョッキ2杯空www」

リサママ「ぷら?ほら早く飲んで」

俺「ありがとう~!」

従兄弟「俺そろそろ帰るよ」

俺「え?もう帰るの?」

従兄弟「うん、また遊びに行くよ。じゃあね」

リサ「またね~」

リサママ「ったく。なんで韓国の男は皆ああなんだろうね」

リサ「ほんとだよ!」

リサママ「ぷら?日本はどうなの?」

俺「日本は・・まぁピアスなんか別に普通なんだけどなぁ」

リサ「前も話したけど、うちのお父さんも結構古い考えあるんだよ」

俺「はぁ・・・」

リサ「はぁ~。なんかもっと飲みたい。ねぇ~飲んでもいい?」

リサママ「私は知らないからね」

俺「リサ大丈夫なの?」

リサ「うん!飲みたい」

リサママ「リサが飲むのも珍しいし、じゃあ写真撮ってあげる」


lDSC02150.jpg


それから数時間、日付が変わる位まで3人で飲み続けた。最初の脱落者勿論リサであった。トイレに行ってから戻らない。リサママに様子を見てきてと言われたのでトイレへ行くと、個室でリサは爆睡していた。

ドンドンドン!!

俺「リサ!?大丈夫?」

リサ「う~ん。寝てた」

俺「駄目だよこんな所で寝たら!寒いじゃん」

リサ「うん~」

俺「ほら、行くよ」

リサ「うん~」

俺「リサママ、リサトイレで寝てましたw」

リサママ「だからもうアンタは~!ぷら?悪いけどリサ連れて先にタクシーで返って貰えない?私掃除して店締めてから帰るからさ」

俺「でも俺・・家の場所分からない・・・」

リサママ「じゃ、これ運転手に見せて」

俺「あい」

ヘロヘロのリサの腕を肩に回し、階段を上がる。運良くタクシーが停車していたので中に乗り込みリサママが書いてくれたメモを見せるとタクシーは走り出した。リサは既に熟睡しており、俺の肩にもたれかかっている。俺はここぞとばかりに髪の毛の匂いを吸引力全開でクンカクンカした。

タクシーは20分程走りリサの家の前へ到着。引きずるようにリサを車から降ろし、マンションのエレベーターへ乗り込んだ。しかし俺は鍵を持っていない。リサを呼ぶもリサの反応はない。勝手にバックを開けるわけにもいかないので、仕方なく俺は呼び鈴を鳴らした。


ピンポ~ン


ボタンを押して2秒で扉は開いた。当然ではあるが、開けた相手は娘の帰りを今か今かと待っていたリサパパであった。俺はテンパった。俺としては酔ったリサをここまで運んだ大義名分があるが、リサママが店をやっているとはリサパパは知らない。リサパパからすればどう見ても可愛い娘を連れまわし、飲めない酒を飲ませて連れ帰った男にしか俺は見えないのであった。

俺「あ・・・あの・・・その・・・ただいま・・・」

リサパパ「リサ!?リサ!?」

リサ「むにゃむにゃ」

俺「その・・これは・・・えっと・・・・」

リサパパ「ペラペラペラペラ!!」

俺「あわわわわ・・・・」

リサパパ「ペラペラペラペラ!!」

俺「お・・・おk!おk!おk!」

何がOKか分からないが余りの剣幕に俺はおkを出してしまった。リサパパはリサを俺から引き離すと、そのまま扉と鍵を閉めた。


lDSC02107.jpg
(トッポキ)
lvljiko017762.jpg


会話を楽しむこともできなく、ましてやリサと対角線上の席に離れてしまった俺。「もう帰りたい」そう考えていた時に奴はやってきた。入口の扉が開く。周りの誰もが気にしてはいなかったが、何もすることが無かった俺は偶然にもその入ってきた人物のことをボーッと見ていた。そしてスグにその人物が見覚えのある人物だと分かった。例の男であった。リサの頭を撫でまわし、誰よりも1番リサに馴れ馴れしかった人物であった。男は辺りをキョロキョロと見渡すと俺を見つけ、右手をあげた。咄嗟に頭を下げてしまう。その光景を見てか皆一斉にその方向を向く。

リサ「あ~!!やっときたー!」

その男はリサと何やら話すと俺に手招きをした。

俺「え?何?」

リサ「こっちきなだって~!ぷら寂しそうだろって怒られたよ」

俺「おお・・・おおお・・・・」

リサ「ごめんね、ここぷらくるから席代わって」

B「なんだよ・・・」

俺「おおおお!!有難う~!!もうマジで凹んでたよ~。で、こちらは一体誰なの?まさか・・・彼氏?」

リサ「彼氏?あははwそうかも」

男「やめろって」

俺「・・・・・・・・」

リサ「まだ紹介してないんだっけ?私の従兄弟だよ!歳が近いから凄く仲良しなんだ」

俺「え!?従兄弟!?」

従兄弟「そ、よろしくね」

俺「宜しく~!」

それ以降はもう合コンでもなんでもなかった。完全に俺達3人で会話をし、アッという間に終了の時間となった。

B「次行く人~?皆行くよね?」

従兄弟「あ、俺等帰るから~」

B「え・・・?」

従兄弟「じゃあね~。行こうぜ」

俺「うん・・・てかいいの・・?」

B「リサちゃん?あの・・・携帯教えてくんない?」

リサ「私携帯持ってないのww」

O「リサは海外暮らし長くて最近戻ったばっかりだから携帯持ってないんだよ」

B「そう・・・なんだ・・・・」

リサ「じゃあね~!」

O「またねリサ~!ぷら君も!」

俺「うん!またね^^」


lDSC02189.jpg


店の外に出ると辺りはスッカリ暗くなっていた。タクシーがなかなか捕まらないので随分歩いたが結局バスで駅まで行き、そこから電車で3人で戻ることとなった。

俺「てか従兄弟君・・・なんか悪かったね・・せっかく来てくれたのにスグ帰る事になって・・・」

従兄弟「なんだって?」

リサ「なんか悪かったねって」

従兄弟「いや、全然いいよ。それよりぷら君お酒好きなんでしょ?リサのお母さんの店行って飲み直そうよ」

俺「いいの!?」

リサ「うん!じゃあ行こう~!!」

俺「お・・・お父さんは?」

リサ「知らな~い。1人で何か食べるでしょ」

俺「はぁ・・・・・」

そして俺は今宵も再びリサママの店で御馳走になることとなった。

リサママ「いらっしゃいま・・・あら~!」

リサ「お母さんビール3つ~!」

俺「3つ!?」

リサ「私も飲む~」

リサママ「あんた弱いんだから1杯だけだからね!」

リサ「うん!じゃあ、乾杯~!!」

俺「ふぅ」

リサママ「リサ~?ちょっと手伝って!」

リサ「え~。分かった。ぷら?ユックリ飲んでて!ビールあそこから勝手に注いでいいからね」

俺「勝手に注げねぇよw」

良く見るとこの店はリサママ1人で回しているようだ。決してお世辞にも大きいとは言えないが、調理、運び、片付けと1人でこなすのは大変だろう。辺りを見ると俺達以外に3つのテーブルが埋まっていた。俺は従兄弟君と片言の英語で会話をしながらリサが料理を運ぶ姿を見てニヤニヤしていた。

従兄弟「で、ぷら君ってリサの彼氏なの?」

俺「ブハッ!!!」

従兄弟「どうしたの?」

俺「いや・・・彼氏じゃないよ・・・なんで!?」

従兄弟「だって普通こんな韓国なんかに来ないでしょ。リサも泊めないと思うし・・・」

俺「ああ・・・俺もそこは不思議だったんだよね」

従兄弟「なんやかんやでリサも気に入ってそうだもんな」

俺「そうそう!?そう思う!?ほら、もっと飲んで!!」

従兄弟「あ・・ああ。で、いつ日本に戻るの?」

俺「あ~、まだ決めてないんだけど流石にいてもあと3~4日かなぁ。そんな長い事お世話になれないし」

従兄弟「そうか~。リサ連れてけばいいじゃん」

俺「ブハッ!!!」

従兄弟「うおっ!」

俺「ごめん・・・そんな・・連れてくだなんて・・・」

従兄弟「従兄弟の俺が言うのも変だけど、リサはいい奴だよ」

俺「うん、それは分かってるよ」

従兄弟「ぷら君、またビールでいいの?」

俺「え?うん!有難う」

従兄弟君は俺の空になったグラスを手に取り、カウンターの中にあるサーバーへと向かった。俺は思った。なんて自分はチンケな野郎なのかと。話してみればいい奴じゃないか。それを勝手に・・・。俺は悲しい。こんなチッポケな自分が悲しい。旅で何を学んできたんだ俺は・・・。

従兄弟「はいよ」

俺「ありがとう!」

その後、俺は従兄弟君と5~6杯のジョッキを空にした。適度に酔って気持ちよくなっていた頃、他にいた席の客のテーブルが随分盛り上がっていた。ふと見るとリサがお酒を運んでその場で何かおっさんと話している。その後、リサは何やらリサママに伝えると俺達のテーブルに戻ってきた。

俺「お帰り^^お疲れ様」

リサ「・・・・・・・・・・」

俺「あれ・・・?どしたの?」

リサ「ムカつく!!!」

俺「ちょwww日本語www」

リサ「客に気持ち悪いって言われた」

俺「へ?」

リサ「これ」

リサは口に開いたピアスを指差した。リサは下唇に小さなピアスが1つ開いている。清楚なイメージにちょっとしたアクセントがあり、俺にはそれがとても似合っているようにも思えていた。それからリサは愚痴をブチまけるように韓国語で話始めた。

俺「え・・・?全然ついていけないんだけど・・・」

従兄弟「ああ・・・。リサ仕方ないよ。俺もやめろって言ったじゃん」

リサ「だって・・・」

従兄弟「まぁ・・・韓国では仕方ないよな」

俺「どゆこと?」

従兄弟「こいつさ、オーストラリアでピアス開けたみたいなんだよ。ここ韓国って国では耳に開けるならまだしも、古い考えが今だある国だから年配の人には凄く嫌がられるんだよね。女が煙草吸うのも絶対に駄目だし、目上の人と飲む時も手で飲むとこ隠して飲むような風習が今だあるとこにはあるからね」

俺「はぁ」

従兄弟「それが口にピアスはね・・・」

リサ「だって・・・」

俺「俺は全然関係ないと思うけどね。だって例えピアス開けようが、タトゥー入れようがリサはリサじゃん」

リサ「ぷら~!!(キラキラッ)」

従兄弟「まぁね、でもこの国じゃやり辛いんだよ」

リサ「だから私韓国嫌いなの!絶対またオーストラリア戻る!将来は絶対オーストラリアに住む!」

従兄弟「またそんな事言う・・・」

リサ「だって・・・」

客「おーい姉ちゃん~?」

俺「あれ?」

リサ「・・・・・・」

俺「どしたの?」

リサ「なんかもう1回見せろって呼んでる」

俺「マジで?行く事ないって。酔っぱらってんでしょ?」

俺達はその客を無視し続けた。すると5分後、飲んでいたおっさん2人が俺達のテーブルへやってきた。

おっさん「ほら見ろよ」

おっさん2「うわ、気持ちわりぃ~」

おっさん「な?言っただろ?ガハハハハハハ」

おっさん達はリサのピアスを見、笑い、そして席へ戻っていった。他人事でもその事に俺は随分と頭にきた。

リサ「・・・・・・・・」

俺「なんだよアイツ等マジで。最悪だな」

リサ「・・・・・・」

俺「リサ?」

リサは泣いていた。

俺はキレた。